宮崎地質百選


現在、下記のシリーズがあります。


2.地形シリーズ

名称:テフラ、シラス、四万十層
撮影場所:宮崎市田野町五十山
コメント:上位よりテフラ(茶色の部分)、シラス(白色部)、風化四万十層(円形、茶色部)・撮影日時:2008年3月22日
名称:シラス台地の断面
場所:宮崎市時雨
コメント:下位より凝灰岩の採石場、シラス、テフラの堆積状態が見える・撮影日時:2008年3月22日
名称:馬ヶ背。
場所:日向市。
説明:馬ヶ背を海側から見た、珍しい写真。三本の節理が南北方向(写真上では 上下)に入っているのが解る。
写真提供:井上貴雅
名称:陸繋島。
場所:宮崎市青島。
解説:宮崎層群。周囲は鬼の洗濯岩
名称:陸繋島と波状岩。
場所:宮崎市青島。
解説:宮崎層群。周囲は鬼の洗濯岩(=波状岩)
名称:宮崎層群の海食台。
場所:宮崎市堀切峠。
解説:砂岩泥岩の互層、鬼の洗濯岩と呼ばれる。
名称:宮崎層群のケスタ地形。
場所:日南市富土付近。
解説:日南海岸の岬は、宮崎層群の厚い砂岩が分布し、ケスタ地形となっている。
名称:海食地形。
場所:南郷町外浦海岸。
解説:宮崎層群の海蝕地形
名称:厚い砂岩層と海食洞
場所:日南市鵜戸神宮。
解説:宮崎層群の厚い砂岩を穿った海食洞と、洞内につくられた社殿。
名称:海食洞。
場所:梅ヶ浜(日南市)。
解説:砂岩層中の断層沿いに発達。
名称:獅子岩。
場所:梅ヶ浜(日南市)。
解説:砂岩が浸食され獅子の横顔に似た。
名称:海食洞。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:宮崎層群の基底礫岩層に見られる。波によって基盤岩が浸食されてできた海岸の崖を海食崖とよぶ。 海食崖の後退には、基盤岩の強度や節理、層理面といった岩石中の不連続面が大きく関与する。 写真の海食洞(sea cave)は、左側にある節理と同じ方向であるので、 節理に沿って形成されたと考えられる。
名称:リングダイク。
場所:北方町。
解説:右から比叡山、矢筈岳と続く。
名称:リアス式海岸。
場所:延岡市浦城港。
解説:四万十帯北川層群。
名称:坂元棚田。
場所:日南市酒谷甲。
解説:日本の棚田百選。



7.火山シリーズ

名称:高千穂峰(1574m)。
場所:高原町。
解説:秀麗な火山・御鉢の噴気口と噴気。 翼を拡げたような高千穂峰と手前の噴火口は新燃岳。
 
名称:韓国岳(1700m)。
場所:えびの市
解説:霧島山系で最もポピュラーな山。登山道の荒れが気にかかる。
名称:新燃岳(1420m) 。
場所:小林市。
解説: エメラルドグリーンの水面が幻想的。火口付近には噴気が多い。
名称: 甑岳(1301m)。
場所:えびの市
解説:横から見ると左右対称な台形。
名称:炭化木。
場所:霧島矢岳川源流。
解説:浸食された渓岸に炭化した木が露出している。これは新燃岳の噴火(1716年) によって埋められ炭化した木が現れたものである。浅間山などにも同じような炭化木がある。
名称:溶岩樹形。
場所:霧島矢岳川源流。
解説:火砕流堆積物による直立木の跡。浅間山にも同じような樹形があり、天然記念物となっている。
名称:神々溝(かんがみぞ)。
場所:都城夏尾。
解説:宮崎のギャオ。
名称:阿蘇火砕流と下位の地層の赤褐色化。
場所:東臼杵郡北方町。
解説:阿蘇カルデラを形成した4回の火砕流の内、最後で最大級のAso-4火砕流は、 五ヶ瀬川などの河川を流下して谷部を埋め尽くしたと考えられる。 火砕流が止まるとその熱と自重で砕屑物が溶融して溶結凝灰岩が形成される。 写真の上部には火砕流が斜面を駆け上がった後に溶融して形成された溶結凝灰岩が分布している。 また、その下位にあった地層は火砕流の熱によって赤く変色している。 この赤褐色変色部は粘土化しやすく、しばしば斜面崩壊時のすべり面となる。
名称:尾鈴山火山深成複合岩体の岩脈。
場所:東臼杵郡東郷町坪谷。
解説:平成17年台風14号の豪雨は国道446号線沿いの吹付のり面も崩壊させた。 出現した露頭には四万十累層日向層群の頁岩(古第三紀)を貫入する尾鈴山火山深成複合岩体(新第三紀中新世) の岩脈が鮮やかに映し出された。



1.滝と渓谷シリーズ

名称: 関之尾の滝。
場所:都城市。
解説:溶結凝灰岩を基盤とした滝、5月には滝を横断する鯉のぼりが見られる。
名称:小布瀬の滝。
場所:日南市酒谷。
解説:入戸火砕流の溶結凝灰岩。
名称:真名井の滝と柱状節理。
場所:高千穂町五ヶ瀬川。
解説:阿蘇(Aso-3)の大噴火によって溶結した凝灰岩を刻む
名称:うのこの滝。
場所:高千穂町。
解説:阿蘇−4の溶結凝灰岩の柱状節理(提供ぶっしゅ)。
名称:ままこ滝。
場所:須木村。
解説:加久藤溶結凝灰岩
名称:櫓の轟。
場所:小林市三宮峡。
解説:加久藤溶結凝灰岩。残したい日本の音風景百選
名称:矢研ぎの滝。
場所:都農町。
解説:尾鈴酸性岩。
名称:阿蘇3と4の露頭。
場所:高千穂町松橋渓谷。
解説:渓流に面する部分は阿蘇−3、水面から約8mにある影の部分から上が阿蘇−4。



3.地層と構造シリーズ

名称:不整合。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:上部は礫層、下部は日南層群の乱雑層
名称:不整合。
場所:市木海岸。
解説:ポール上端から人物頭部を結ぶラインが不整合面(unconformity)。 不整合面の下位は日南層群の頁岩や砂岩(海成層;新生代古第三紀)、 上位は宮崎層群の礫岩や砂岩(陸成層:新生代新第三紀)。 不整合面には少なくとも1千万年の時間的間隙がある。大規模な海進や海退では、 不整合面が形成され、その直上には基底礫岩(basal conglomerat)が見られる。 この付近の基底礫岩には、 海底地すべりで生じたイベント的な堆積物基底の角礫岩層(sole breccia)が存在する。
名称:無整合。
場所:東郷町田口原。
解説:上が四万十層と下は花崗斑岩
名称:油津層の基底礫岩
場所:南郷町博奕浦。
解説:宮崎層群は四万十累層(付加体)を不整合に覆う新生代新第三紀の正常堆積物で、 不整合面直上には基底礫岩が存在する。油津湾沿岸の宮崎層群の基底礫岩には河原堆積物の他に 写真のような海底地すべりによって生じたイベント的な堆積物基底の角礫岩層(sole breccia)が多く観察される。これは、海底面の勾配が急なために海底面を構成していた地質(付加体;ここでは日南層群)が不安定で頻繁に海底地すべりを起こしていたことを示す。宮崎層群は海底面の傾斜がゆるやかな大陸棚(shelf)で大部分が堆積した。しかし、少なくとも基底礫岩堆積当時、油津湾沿岸付近は海底面の傾斜が急になる大陸棚縁辺(shelf edge)であった可能性がある。
名称:せん断泥質岩と砂岩の回転構造。
場所:南郷村尾崎。
解説:四万十累層の北帯(中生代白亜紀)と南帯(新生代古第三紀)の間には、 構造的上限を延岡衝上断層、下限を大藪衝上断層で画された神門層(神門ユニット)が存在する。 神門層(神門ユニット)は、緑色岩を頻繁に挟むせん断泥質岩から成る。 写真は典型的なせん断泥質岩で、ちりめん皺状の石英脈と湾曲した劈開面が発達している。 また、せん断泥質岩は単純せん断変形(simple shear)が顕著なため、 より硬質な砂岩は周辺の泥質岩の変形に引きずられてしばしば回転する。 写真中央の砂岩も回転しており、両翼の波状砂岩片は、回転時に歪みが小さかったところ(pressure shadow)と 考えられる。
名称:神門層のせん断泥質岩。
場所:東海海岸(延岡市)。
解説:神門層のせん断泥質岩は、ちぎられた砂岩を頻繁に挟むせん断泥質岩から成り、 ちりめん皺状の石英脈と湾曲した劈開面が発達している。
名称:石炭層。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:日南層群中の石炭層。写真のハンマー先端付近の黒色を呈する2層は、 最上級の無煙炭と最低級の褐炭の中間である瀝青炭程度である。その周辺にも褐炭が見られる。 太平洋戦争中〜直後には採掘されていたが、文書としての記録はない。 量が少ないので現在では採掘しても採算がとれない。
名称: 砂岩頁岩互層。
場所:高久浜(延岡市)。
解説: 北川層の砂岩と頁岩の互層
名称:日南層群にある洗濯岩。
場所:南郷町博奕浦。
解説:砂泥互層は、日南海岸地域では砂岩が浸食に強く、泥質岩は弱い。 このため、地層が傾いていると海食台(海食作用によって形成された 基盤岩でできた平滑な地形)で差別浸食がおこり、波状の凹凸が形成される。 このような縞状模様のある海食台を、波状岩とか洗濯機が ない頃に使われていた洗濯板に似ているために洗濯(板)岩と呼ぶ。 青島のものは宮崎層群であるが、写真は、やや古い日南層群である。 砂岩層の方向は地層の走向と一致するが、水面が存在すると走向がより明瞭になり、 クリノメータで正確に測定できる。
名称:河道跡。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:宮崎層群の基底礫岩層の中に見られる。 河道跡(channell)は、断面における浸食の形態や規模が変化に富むが、 写真(半円形に集積した礫層部;チャネル充填堆積物)はかなり小規模である。 チャネル充填堆積物は、下位の堆積物より粗粒なことが多い。 上部扇状地堆積物(upper fan deposit)中に多い。
名称:コンボリューションラミナ。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:コンボルート葉理(convolute lamination)--単層あるいは単層の一部の葉理が小褶曲したり、 複雑にくねっている構造。一般に細粒の砂から シルトに発達する。葉理の連続性が切られる場合と収束して次第に未変形の水平葉理に漸移する場合がある。 尖った方が上なので、写真の地層は逆転していないことが分かる。convoluteは渦巻くとか巻き込むという意味がある。 多くの場合、液状化に伴って形成される。
名称:基底礫岩層。
場所:市木海岸。     
解説:宮崎層群の基底礫岩層
名称:ロードキャスト(荷重痕)。
場所:市木海岸。
解説:宮崎層群中に見られる荷重痕。荷重痕(load cast)・・・密度の大きい砂層(礫層)が密度の小さい 泥層の上にあって、未固結状態であると、その境界線は密度の逆転に よって重力的に不安定である。よって、砂層(礫層)が急速に堆積したとき とか地震や海底すべりがなどが引き金になって、上位の砂層(礫層)が下位の 泥層中に沈み込み、泥層はその間を上昇する。この現象によって生じた地層の 境界面の凹凸を荷重痕(load cast)という。castという言葉は成因的には正しく ないが定着している。また、突出部の間の狭い溝は断面で見るとロウソクの先端の 形状に類似するので、火炎構造(flame structure)という。
名称:宮崎層群中に見られる火炎構造。
場所:市木海岸。
解説:火炎構造(flame structure)・・・荷重痕(load cast)は、 荷重痕で説明したように砕屑粒子の垂直方向の運動によって形成される。 よって、当初水平であった葉理(地層中の縞模様;lamina)は粒子の垂直 方向の運動に応じて湾曲する。 写真3では、荷重痕の形成に際して、 下位の泥層中の砕屑粒子が上方に押し上げられた様子を葉理が良く表している。
名称:渓流浸食によるノッチ。
場所:久木野相ヶ谷川渓谷。      
解説:壁は小林火砕流、河床は久木野礫層
名称:フルートキャスト。
場所:日南市猪崎鼻。
解説:昔の水流の跡です。流れの方向が解ります。
名称:砂岩の葉理(lamina)。
場所:南郷町目井津海岸。
解説:宮崎県南部の油津湾沿岸に分布する、宮崎層群基底部の砂岩にはハンモック状斜交層理が発達している。 ハンモック状斜交層理のサクセションは基底より上部に向かって、 a)ソールマークや貝殻片などのラグ(残留)堆積物(写真下)を含む基底面、 b)ハンモック状斜交層理部、c)平行葉理、d)リップル斜交葉理部、e)泥部である。 しかし、調査地では多くの場合、 サクセションの上部が浸食されて下部(下に凸部)しかのこっていない(スウイール状斜交層理)。 ハンモック状斜交層理は、長周期で流速の大きな振動流または弱い一方向流が重なった複合流で形成される。 堆積する砂の量が多いと流速や水深などの水理条件の急速な変化などでクライミングリップル斜交層理(写真上) が形成される(hyperpycnite)。
名称:構造的円摩(四万十累層)
場所:@東諸県郡綾町、A延岡市小野町。
解説:四万十累層などの付加体は、やや斜交した応力による著しい側方短縮を受けているので、 単純せん断変形(simple shear)が発達していることが多い。 単純せん断変形の大きい地層中では延性度が強い泥質岩の変形が著しいため、 泥質岩に挟まれた硬質な砂岩は泥質岩変形の引きずり作用を受けて、角部が削り取られたり、 回転を生じたりして丸味を帯びたりする。これを、構造的円摩と呼ぶ。 @の砂岩は角ばっていた部分が周辺の頁岩の単純せん断変形で削られて丸味を帯びたブロックになっている。 Aの砂岩は、周辺の頁岩の単純せん断変形に引きずられて回転を起こしボール状(δ構造)になっている。
名称:枕状溶岩の露頭
場所:南郷村鬼神野。
解説:一抱えもあるボール状の緑色岩がミゴトです。宮崎県指定名勝。
名称:砂岩ノジュール
場所:清武町丸目。
解説:地元では、乳岩さんと呼ばれている。神話がある。
名称:砂岩ボール
場所:日向市。
解説:日本一の巨大砂岩ボール。



4.褶曲と断層シリーズ

名称:シェプロン褶曲。
場所:西米良村津賀瀬。
解説:シェプロンはV字縞模様状、現在は黒く変色している(撮影者足立富男)。
名称:褶曲。
場所:高久浜(延岡市)。
解説:北川層の褶曲
名称:ドラグ褶曲。
場所:南郷町深鍋海岸。
解説:日南層群の乱雑層に見られる。ひきずり(ドラグ)褶曲(drag fold)--ドラグ褶曲は、 @複褶曲中の低次のオーダーの褶曲(寄生褶曲)、 A断層に伴う小さな褶曲の両方に用いられるので紛らわしい。 写真は、Aの方である。断層に伴うひきずりで生じるドラグ褶曲は、 通常半〜1波長程度で連続性に乏しい。逆断層に伴って形成されることが多い。



5.断層シリーズ

  
名称:共役断層。
場所:南郷町博奕浦。
解説:共役断層(conjugate faults)--同時期に同一条件下の力の応力で できた互いにズレのセンスが逆な断層。共役断層から古応力場(主応力:σ1の方向等) をステレオネットを用いて求めることができる。断層が通過する付近は、 岩盤が脆弱であるので浸食がほかの箇所より速く進行して鞍部(ケルンコル)が形成される。 写真は浸食が断層の破砕部に沿って進行することを良く表している。 また、ケルンコルは断層の走向傾斜に調和的に分布することが多く、直線的に配列する場合には、 リニアメントと呼ばれ、空中写真判読で検出されやすい。
名称:加久藤層群の共役断層 。
場所:えびの市出水。
解説:加久藤カルデラは東西方向の引っ張り応力によって形成された鹿児島地溝の北縁に位置する。 約33万年前、加久藤カルデラでは大規模な火砕流を伴う巨大な噴火が起き、 広範囲に加久藤火砕流堆積物が形成された。 その後に形成された湖には10〜11万年前の阿多火砕流や2.5〜2.8万年前の入戸火砕流も流入・堆積して 加久藤層群が形成された。特に、入戸火砕流は多量に堆積し、厚い水成シラスが形成されている。 写真にはこの水成シラスに引っ張り応力で形成された共役正断層群(小断層系)が発達している。 ステレオネットを用いてこの共役断層の主応力軸(引っ張り応力方向)を求めると東西方向であったので、 鹿児島地溝の造構運動は入戸火砕流噴火後も継続していた可能性がある。
名称:延岡衝上断層の露頭。
場所:椎葉村栂尾。
解説:上位=三方岳層砂岩(石英質)、下位=神門層せん断質頁岩。
名称:仏像構造線の露頭。
場所:椎葉村。
解説:上位=中生代石灰岩、下位=四万十層頁岩。
名称:序列外断層(OST;Out-of-Sequence Thrust)
場所:東臼杵郡諸塚村。
解説:平成17年9月の台風14号による豪雨は、宮崎県の九州山地に多くの大規模な斜面崩壊を発させたため、 副産物として新たな露頭が多く出現した。写真(@とAは撮影位置が異なる)の露頭もその一つで、 耳川右岸の自然斜面が崩壊したことにより四万十累層の諸塚層群の露頭が出現した。 序列外断層とは、地層と平行な衝上断層が発達した地層単元をさらに低角に切る逆断層(衝上断層)で、 写真のように破砕帯を伴い上盤側は地層が乱されて脆弱であることが多いので、 しばしば斜面崩壊の素因となる。序列外断層は、 付加体の地層の側方短縮に伴って次第に地層が重層的になる過程で形成され、 付加体の肥大化に貢献していると考えられる。 諸塚層群は中生代白亜紀の古い付加体であるため多くの序列外断層が存在する。
名称:小断層。
場所:延岡市。
解説:四万十帯・神門層。



6.節理シリーズ

名称:馬ヶ背
場所:日向市。
解説:日本一の柱状節理、高さ70m。
名称:尾鈴酸性岩類の柱状節理。
場所:都農町。
解説:川面に映る柱状節理が美しい。
名称:板状節理(安山岩)。
場所:矢岳川(高原町)。
解説:板を積んだような節理、この安山岩にはオリビンが含有されている。
名称:ラジアルジョイント。
場所:南郷町博奕浦。
解説:(joint)は、伸張節理とせん断節理がある。 伸張節理は伸長裂罅とも呼ばれ引っ張り応力で形成される開口破断面(モードT)で、 せん断節理は圧縮の応力で形成される破断面で、すべりせん断(モードU)とねじれせん断(モードV)がある 。ラジアルジョイントは、中心にやや大きな礫があったと推定され、 その礫と周辺のマトリックス部の体積変化量の差が礫の周囲(境界面)に直交した伸張節理の発達として 表われたものと考えられる。応力場を考えると隆起による水平伸張歪みεの増大によって、 物性(ヤング率や剛性率等)の違いによる体積変化量の差が生じてラジアルジョイントが形成されたと 考えることができる。また、続成作用(圧密〜膠結cementation等)のある段階で堆積変化量の差が顕著に なったことが原因である可能性もある。
名称:共役節理 。
場所:高久浜(延岡市)。
解説:北川層に見られる共役節理
名称:碁盤の目節理 。
場所:西都市雪降山。
解説:四万十層の砂岩層



8.岩石・鉱物シリーズ

名称:阿蘇3の露頭。
場所:高千穂町松橋渓谷。
解説:転石中のユースタティック構造、黒曜石が熱と圧力によって引き延ばされている(うなぎの寝床)。
名称:シュードタキライト。
場所:延岡市東海海岸。
解説:延岡衝上断層付近の断層中。
名称:タフォニィ。
場所:宮崎市双石山。
解説:砂岩層の風化形態。



9.化石シリーズ

名称:メガロドン化石。
場所:高千穂町。
解説:博物館入り口に同じものが展示されている。
名称:様々な生痕化石。
場所:すべて南郷町海岸。
解説:宮崎県南部の油津湾沿岸には、不整合面を介して日南層群の上位に載る宮崎層群の基底礫岩と砂岩 及びわずかな砂岩泥岩互層(油津層と呼ぶ)が分布している。 この油津層には、多くの浅海性の生痕化石が見られ、しばしば地層の堆積構造が大きく乱されている (生物擾乱作用)。写真の生痕化石は、@とAがオフィオモルファ(Ophiomorpha:シャコ類の巣穴;住み痕)、 BとCがタラシノイデス(Thalassinoides:住み痕あるいは住み痕と食い痕の複合したもの)、 DとEがプラノリーテス(Planolites:食い痕)である。これにコンドライテス(Chondrites:排泄痕) を加えた生痕によって油津層の生物擾乱作用が成されている。。






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